Z-UP久留米本校 英語科講師の部屋

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2017年度センター試験リスニング問題音声(字幕付)

センター試験の英語リスニング問題音声に英語字幕をつけてみました。mp3の音声ファイルに字幕ファイルを表示させるスクリプトを休みの二日間で作りました。音声を聞きながら、音読しましょう。音読の目的は英語の音と意味をつなげることなので、必ず英文の意味を意識しながら読んでください。そうしないと、音読の効果がないので、注意しましょう。

2017年度センター試験英語リスニング問題 第4問B(本試験と追試験)
  

AIと英語学習

  最近、新聞の記事などでAI(人工知能)に関する話題が取り上げられていない日はほとんどないようです。AIが発達すれば、英語を含む外国語の学習は必要なくなるという論調もあります。それを読んで英語なんて勉強しなくていいという中高校生もいるようです。
  ちょっと前にAIにも関係がある”Machine Learning”(機械学習)についての本を読みました。その本は英語からの翻訳である上に、数学の一分野である線型代数を使って説明しているので、理解するのに私は四苦八苦しました。どうしても分からないところがあったので、英語の原文を参照してみると、翻訳が間違っていることに気がついたこともありました。その経験から思ったことは、新しい分野で作られた概念はまだ日本語にそれに対応する概念や言葉がないので、英語をそのまま使い、そのまま理解するしかないということでした。このような本はGoogle翻訳のようなAIには翻訳できないだろうなと思いました。翻訳と出版にかける時間がもったいないとも思いました。翻訳して出版する間にテクノロジーはどんどん先に進んでいってしまうでしょう。テクノロジーの競争の中で少しでも速く先に進みたいなら、英語は英語で読んで理解していくしかないのです。
  海外の観光旅行で使う英会話のような、パターン化した状況における英語はAIにでも翻訳できるかもしれません。しかし、最先端の分野において英語を使いこなすことは人間しかできないと思います。世界の中に出て行くときには、専門分野の知識・技術だけではなく、英語を使う能力も今まで以上に必要とされるでしょう。高校生には、このことを意識して、英語を勉強していってほしいと思います。

 
  

高校で勉強することの応用例の紹介!

Z-UPの3DロゴをJavaScriptというプログラミング言語で作ってみました。

右上のaddplanetというボタンを押してみてください。回る球体が押した数だけ増えます。

このプログラムの中にも、高校の数学で学んだことが活かされています。
例えば、円や楕円の方程式です。下の公式の\(\theta\)のところを時間の変数に置き換えると円や楕円の軌跡を描くプログラムになります。

円の媒介変数表示の公式

\[\left\{\begin{array}{l}
x=r\cos\theta \\
y=r\sin\theta\end{array}\right.
\]

楕円の媒介変数表示の公式

\[
\left\{
\begin{array}{l}
x=a\cos\theta \\
y=b\sin\theta
\end{array}
\right.
\]

数学の勉強が役立つのと同じように、英語の勉強も他の文化の私たちのとは違う考え方を学んでいると考えれば、将来外国の人たちと付き合うことになったときなどに役に立つでしょう。
数学の勉強と英語の勉強は無関係ではありません。たとえば数学で関数をf(x)で表現しますが、これは西欧の言語を起源に持つ表記だと思います。
fを英語の動詞と考え、(x)を目的語と考えると、英文の文型と似ていますね。日本語の語順で考えると、f(x)ではなく、(x)fとしてほしいところです。
そう考えると、違った発想やルールを学ぶという点で、英語の勉強と数学の勉強は関係していると思います。

金氏慎吾(Z-UP久留米本校)

高1生・高2生へのお奨めビデオ 「コスモス:時空と宇宙」

 英語教師なので、アメリカの映画やテレビドラマは英語だけで見ることにしています。日本語の字幕や吹き替えがつく前の映画などを人よりいち早く見るのが私のひそかな楽しみです。
 最近見たオンラインのビデオで見たものでとても面白いものがありましたので、ご紹介します。高校生には英語の勉強にもなると思います。
 それは「コスモス:時空と宇宙(原題 COSMOS: A Spacetime Odyssey)」という科学のドキュメンタリーです。1980年代に作られた人気番組のリメイクです。私はオリジナル版を見ていなかったのですが、今回最新版を見て、すごく感激しました。有名無名にかかわらず、たくさんの科学者が登場するのですが、紹介される科学者一人ひとりが皆かっこいいのです!人によっては、英雄とは、織田信長だったり、坂本竜馬だったり、イチローだったりするのでしょうが、私にとっては科学者がヒーローです。特にこれを見てから、ファラデーがマイ・ヒーローになりました。中学生のころ、理科で「ファラデーの原理」は習いましたが、ファラデーがどんな人かそれまで知りませんでした。大学などで高度な数学や物理の勉強もしないで独力で世界を変えるような発見をするとは、ファラデー、凄すぎる。尊敬してしまいました。
 ケーブルテレビでは、日本語の吹き替え(ナショナルジオグラフィックチャンネル)が付いているようですが、日本で販売されているDVD(Cosmos: A Spacetime Odyssey )には日本語字幕がないようです。私はオンラインビデオサービスのNetflixで見ました。チャンスがあったら、ぜひ見てください。
 たまたまネットで検索していたら、アメリカのオバマ(前)大統領のお奨めでもあることが分かりました。(【ナショジオ】『コスモス:時空と宇宙』をオバマ大統領が紹介! – YouTube)
 英語だけで見るには高校生には難しいかもしれませんので、日本語で見た後に、英語字幕で見たらどうでしょう。お奨めです!

金氏慎吾(Z-UP久留米本校)

 
 

センター試験の最後の確認用に単語テストを作りました。

300語程度の基本単語の意味が確認できます。例文つきです。正答率100%を目指しましょう。

高2生用の単語テストを作りました。

冬期講習用の九大L英語のLecture 1の復習用単語テストを作りました。
22問です。定期的にアップしようと思います。


 
 

Merriam-Webster ボキャブラリーテスト

英語の辞書を出しているアメリカの出版社にMerriam-Websterというところがあります。そこのサイトにオンラインのボキャブラリーテストがありましたので、urlをご紹介します。最近の英語の試験では、英単語の意味を英語で尋ねるものが多いので、このようなサイトを利用することで、英英辞典を使うのに慣れておいたほうがいいと思います。

?! Learner’s Vocabulary Quiz
http://www.learnersdictionary.com/quiz/vocabulary-start

“House” and “Home”
また、上のページでは、houseとhomeの違いについて説明しています。このような英語のページをよく読んで、英語の語感をつかんでみましょう。

夏期センター試験英語のリスニング講座の復習用のページ

夏期センター試験英語のリスニング講座の復習用のページを作りました。
音声の問題文が聞けますので、復習にご活用ください。

http://z-up.zenkyoken.com/listening1/

東京大2016年 第5問 読解問題解説

  東大の第5問はここ数年小説と随筆が交互に出題されています。今年は随筆でした。内容は、筆者自身のホームレス体験から見た都市におけるホームレス問題でした。難しい単語にタッチするとヒントが表示されるようにしています。(英語科:金氏慎吾)

[5]
  Last year, there was great public protest against the use of “anti-homeless” spikes outside a London residential complex, not far from where I live. The spikes were sharp pieces of metal stuck in concrete to keep people from sitting or lying on the ground. Social media were filled with anger, a petition was signed, a sleep-in protest undertaken, and within a few days the spikes were removed. But the phenomenon of “defensive” or “hostile” architecture, as it is known, remains common.
  From bus-shelter seats that lean forward, to water sprinklers, hard tube-like rests, and park benches with solid dividers, urban spaces are aggressively (  26  ) soft, human bodies.
  We see these measures all the time within our urban environments, whether in London or Tokyo, but we fail to grasp (A)their true intent. I hardly noticed them before I became homeless in 2009. An economic crisis, a death in the family, a sudden divorce and an even more sudden mental breakdown were all it took for me to go from a more than decent income to being homeless in the space of a year. It was only then, when I started looking around my surroundings with the distinct purpose of (  27  ) shelter, that the city’s cruelty became clear.
  I learned to love London Underground’s Circle Line back then. To others it was just a rather inefficient line on the subway network. To me ― and many homeless people ― it was a safe, dry, warm container, continually travelling sometimes above the surface, sometimes below, like a giant needle stitching London’s center into place. Nobody bothered you or made you move. You were allowed to take your poverty on tour. But engineering work put a stop to that.
  Next was a bench in a smallish park just off a main road. It was an old, wooden bench, made smooth by thousands of sitters, underneath a tree with leaves so thick that only the most persistent rain could penetrate it. Sheltered and warm, this was prime property. Then, one morning, it was gone. In its place stood an uncomfortable metal perch, with three solid armrests. I felt such loss that day. The message was clear: I was not a member of the public, at least not of the public that is welcome here. I had to find somewhere else to go.
  There is a wider problem, too. These measures do not and cannot distinguish the homeless from others considered more (  28  ). When we make it impossible for the poor to rest their weary bodies at a bus shelter, we also make it impossible for the elderly, for the handicapped, for the pregnant woman who needs rest. By making the city less (  29  ) of the human body, we make it less welcoming to all humans.
  Hostile architecture is (  30  ) on a number of levels, because it is not the product of accident or thoughtlessness, but a thought process. It is a sort of unkindness that is considered, designed, approved, funded and made real with the explicit motive to threaten and exclude.
  Recently, as I walked into my local bakery, a homeless man (whom I had seen a few times before) asked whether I could get him something to eat. When I asked Ruth ― one of the young women who work behind the counter ― to put a couple of meat pies in a separate bag and (B)explained why, her remark was severe: “He probably makes more money than you from begging, you know,” she said, coldly.
  He probably didn’t. Half his face was covered with sores. A blackened, badly injured toe stuck out of a hole in his ancient shoe. His left hand was covered in dry blood from some recent accident or fight. I pointed this out. Ruth was unmoved by my protest. “I don’t care,” she said. “They foul the green area. They’re dangerous. Animals.”
  It’s precisely this viewpoint that hostile architecture upholds: that the homeless are a different species altogether, inferior and responsible for their fall. Like pigeons to be chased away, or urban foxes disturbing our sleep with their screams. “You should be ashamed,” jumped in Libby, the older lady who works at the bakery. (C)”That is someone’s son you’re talking about.”
  Poverty exists as a parallel, but separate, reality. City planners work very hard to keep it outside our field of vision. It is too miserable, too discouraging, too painful to look at someone sleeping in a doorway and think of him as “someone’s son.” It is easier to see him and only ask the question: (31)”How does his homelessness affect me?” So we cooperate with urban design and work very hard at not seeing, because we do not want to see. We silently agree to this apartheid.
  Defensive architecture keeps poverty unseen. It conceals any guilt about leading a comfortable life. It brutally reveals our attitude to poverty in general and homelessness in particular. It is the concrete, spiked expression of a collective lack of generosity of spirit.
  And, of course, it doesn’t even achieve its basic goal of making us feel safer. (32)There is no way of locking others out that doesn’t also lock us in. Making our urban environment hostile breeds hardness and isolation. It makes life a little uglier for all of us.

t2016-5

(A)下線部 (A)は具体的にどのような内容を表すか,日本語で述べよ。

【解答例】ホームレスの人たちの居場所をなくし、公共の場から排除するという意図
【解説】第1段落に集合住宅に設置されたspikesの前にanti-homeless(反ホームレス)という言葉があり、あの後にspikes設置の目的は、keep people from sitting or lying on the groundだと書いてある。keep O from Ving はOにVさせないという意味であるので、「人に地面に座ったり、寝たりさせないようなため」だとわかる。下線部(A)の後に筆者が2009年にホームレスになる前はspikesのような対策には気が付かなかったとあるので、spikesなどが付いた防御的建築の目的はホームレスの人を排除するためだとわかる。

(B)下線部 (B)で,語り手は具体的に何が何のためであったと説明したか,日本語で述べよ。

【解答例】別な袋に入れるように頼んだミートパイは食べ物をくれるように頼んだホームレスの男にやるためであったと説明した。
【解説】“a homeless man asked whether I could get him something to eat.”の部分は間接話法であるが、直接話法で書くと、”a homeless man said, ‘Could you get me something to eat?’”となり、ホームレスの男が食べ物をくれるように頼んでいることがわかる。”a separate bag”は筆者が食べるミートパイの袋とは別のもう一つの袋と考えるとよい。

(C)下線部 (C)で言われていることを次のように言い換える場合,空所に入る最も適切な一語を23~25ページの本文中からそのまま形を変えずに選んで書きなさい。なお,空所 (26)~(30)の選択肢を書いてはならない。

The man you’re talking about is no less (     ) than you are.

【正解】human
【解説】“That is someone’s son you’ re talking about.”というのは意訳すると「あなたが話題にしているのは誰かの息子なのよ」となる。つまり、「このホームレスの人にも、私たちと同じように親がいる」と言うことで、「このホームレスの人も私と同じように人間だ」と言おうとしている。A is no less B than C is の構文は「CがBであるのと同様にAもBだ」という意味の構文なので、”The man is no less human than you are.”は「あなたが人間であるように、その人も人間だ」という意味になる(この場合のhumanは形容詞)。英文法の「比較」の単元で出てくる”A whale is no less a mammal than a horse is.”(馬が哺乳類であるのと同様にクジラも哺乳類だ)と同じ構文を使っている。よく英文法の参考書に乗っているクジラ公式“A whale is no more a fish than a horse is”の反対の意味の構文である。

(D)以下の問いに答え,解答の記号をマークシートにマークせよ.
  (ア)空所 (26),(27),(28),(29),(30)には単語が一つずつ入る。それぞれに文脈上最も適切な語を次のうちから一つずつ選び,マークシートの(26)~(30)にマークせよ. 同じ記号を複数回用いてはならない。

a) accepting b) depriving c) deserving d) finding
e) forcing f) implying g) raising h) rejecting
i) revealing j) satisfying

【正解】(26)  h) rejecting
【解説】spikeは釘のようなとがった金属のことであるが、1段落目のspikeがホームレスの人を排除するために設けられていることに気づけば、前に傾いているバスの待合室のいすや硬いチューブのような椅子や硬いもので席が分割されているベンチなどもホームレスの人が寝たりしないように設置されたものが推測できると思う。それらの共通点は柔らかい人間の体をreject(拒否)している。この場合、soft, human bodiesはホームレスの人のことを遠回しに指している。

【正解】(27)  d) finding
【解説】筆者は自分もホームレスだったことがあるといっているので、shelter(泊まるところ)を見つけよう(find)としていた時に、都会がホームレスに冷酷なのに気付いたのである。

【正解】(28)  c) deserving
【解説】deservingは「(援助などに)値する」という意味なので、この場合はothers cosidered more deservingとすれば、そのあとに出てくる高齢者や障碍者や妊婦などのように、椅子に座って休憩して当然の人たちと意味的につながる。
【正解】(29)  a) accepting
【解説】acceptは「~を受け入れる」という意味なので、less accepting of the human bodyは「人間の体を拒否している」という意味になる。
【正解】(30)  i) revealing
【解説】revealが「~を明らかにする」という意味なので、形容詞revealingは「隠されたものを明らかにするような」と意味で使われる。ホームレスを排除する”hostile architecture”(敵対的建築)は現代社会のいろいろな面を明らかにしていると考えれば、revealingが解答として適切と考えられる。

  (イ)下線部 (31)はどのような考えを表しているか,最も適切なものを一つ選び,マークシートの (31)にその記号をマークせよ。

a) Seeing this homeless person upsets me.
b) His homelessness has an impact on everyone.
c) I wonder how I can offer help to this homeless person.
d) This homeless person has no right to sleep in the doorway.
e) I wonder whether this homeless person has any relevance to my life at all.

【正解】e)
【解説】ホームレスの人に冷たかったRuthのような人の考えを表している言葉を選ぶとよい。「その人がホームレスであることは私にどんな影響がある(affect)の?」という言葉は「ホームレスは私には関係ない」ということを意味すると考えられる。relevanceは「関連、関係」という意味の言葉。

  (ウ)下線部(32)はどのような考えを表しているか,最も適切なものを一つ選び,マークシートの(32)にその記号をマークせよ。

a) Defensive architecture harms us all.
b) Ignoring homelessness won’t make it go away.
c) Restrictions on the homeless are for their own good.
d) Homeless people will always be visible whatever we do.
e) For security, we have to keep homeless people out of sight.

【正解】a)
【解説】(32)の英文は「自分を閉じ込めないで、人を締め出す方法はない。」という意味。thatは関係代名詞で、先行詞はwayである。ホームレスを排除している建築は建築の中にいる人たちを閉じ込めるということで、ホームレスでない人たちにも害を与えると筆者は考えている。「防御的建築は私たち全員に害を与える。」という意味のa)が正解となる。

  
  

数学の暗記と英語の暗記

  私の専門は英語ですが、結構周りで高校生が数学の話をしていることがあります。以前、ある高1生が「二次方程式が実数解を持つ条件は、判別式が負だったけ、正だったけ?」と友達に尋ねているのを耳にしたことがあります。それを聞いた私はこの子は数学の公式を暗記しているだけではないかと心配になりました。二次方程式の判別式\(D=b^2-4ac\)は解の公式の\(\sqrt{ □ }\)の中の式だということは英語講師の私でも覚えていました。この生徒が判別式が\(\sqrt{ □ }\)の中の式だから、当然、正(\(\geqq0\))でなければならないということにわかったうえで、判別式の公式を覚えていたなら、「正だったけ?負だったけ?」の質問は出てこなかっただろうと思います。


2次方程式 \(ax^2 + bx + c = 0\) の解の公式

$$x = {-b \pm \sqrt{b^2-4ac} \over 2a}$$


 同じように、英語でも構文を暗記だけしている生徒がいます。例えば、参考書によく載っている”It is not until you lose your health that you realize its value.”という英文の「意味」を「人は健康を失って初めてその価値がわかる。」だと覚えている人は多いと思います。しかし、なぜ、”It is not until ~ that・・・”で、「~してはじめて、・・・する」という意味になるのか、そもそもこの文のitが何なのかをわかっている高校生は少ないようです。
 最初の英文は”You don’t realize the value of your health until you lose it.”という英文とほぼ同じ意味です。二番目の英文は直訳すると、「健康を失うまで、その価値は分からない。」という意味ですが、これは「健康を失って初めてその価値がわかる」と言い換えることができます。「~まで・・・しない」の意味が分かった上で「~して初めて・・・する」という意味になることがわかるのです。(気づいた人もいるかもしれませんが、”It is not until ~ that・・・”のitは強調構文のitです。)
 英語でも数学でも、単に公式や構文を暗記しているだけでは応用力は付きません。しっかり意味を理解した上で、構文や公式を覚えていきましょう。意味をいったん深く理解した後は、その構文や公式を実践的に使うことができるようになるでしょう。
  
  

東京大2016年下線部和訳問題解説

下線部和訳問題でも、まず全体の文章の流れをつかむことが大切です。試しに下の問題の和訳を作ってみてください。難しい単語にタッチするとヒントが表示されるようにしています。解答・解説は問題の下のボタンをクリックすると表示されます。


(B) 次の英文を読み,下線部(ア),(イ),(ウ)を和訳せよ。

  News reports from Afghanistan in the 1990s tended to portray little more than a ruined place, destroyed by extremist military groups. Such images were rarely balanced by insights into ordinary life. Countries at war are described by reporters who tend, especially in dangerous places, to stay together, reporting only on isolated events. (ア)In Kabul, visiting television crews invariably asked to be taken to the worst-hit parts of the city; one reporter even described Kabul as “ninety percent destroyed.”
  Wars complicate matters: there is a terrible fascination to war which tends to overshadow less dramatic news. Conflict is a notoriously difficult thing to convey accurately. Fighting comes and goes, and modem conflicts move with an unpredictable will of their own. Key battles are fought overnight and absorbed into the landscape. (イ)Even a so-called war zone is not necessarily a dangerous place: seldom is a war as comprehensive as the majority of reports suggest.
  Yet there was a deeper obstacle to describing the place: Afghanistan was, to outsiders, a broken minor, yielding an image as broad or narrow as the observer’s gaze. (ウ)Even in peacetime Afghanistan had been open to outsiders for only a brief interval, a forgotten period from the 1960s until the 1970s. It had never been a single nation but a historically improbable mixture of races and cultures, each with its own treasures of customs, languages and visions of the world.
  

  

(ア)In Kabul, visiting television crews invariably asked to be taken to the worst-hit parts of the city;

押さえるべきポイント:
 多くの文章では一般に信じられていることを紹介し、それを否定する形で筆者の見解が述べられる。この文章の場合、報道によって一般に信じられているアフガニスタンの「現実」(過激な軍事組織に破壊されたというイメージ)を否定する形で、筆者の見解(「アフガニスタンには普通の日常もある」)が述べられている。正確な和訳を作るには、まず、そういう文の大きな流れをつかむことが必要です。

 ask to (v) で 「Vさせてくれるように頼む」という意味になり、主語とto (v)に意味上の主語述語の関係がある。Television crews asked to be taken to the worst-hit parts.の場合は、直訳だと、「テレビ局員は一番ひどく攻撃された地域に連れていかれることを求めた。」となり、意訳すれば、「テレビ局員は一番ひどく攻撃された地域に彼らを連れて行ってくれるように頼んだ。」となる。

和訳例1:
カブールでは訪問中のテレビ局員はみな同じように市内で最もひどく攻撃された地域に連れて行ってくれと頼んだ。

和訳例2:
カブールで取材中のテレビ局員はみな変わりなく市内で最もひどく破壊された場所に連れて行ってくれと言った。

(イ)Even a so-called war zone is not necessarily a dangerous place: seldom is a war as comprehensive as the majority of reports suggest.

押さえるべきポイント:
 seldom is a war as comprehensive…の部分は否定語seldomが文頭に来ているため、倒置文となっていることに気づくこと。主語はa warであり、普通の語順で書けば、 a war is seldom as comprehensive as the majority of reports suggest.となる。

和訳例1:
いわゆる戦闘地帯でさえ、必ずしも危険な場所ではない。つまり、戦争が報道がほのめかしているほど広範囲であることはめったにないのだ。

和訳例2:
いわゆる交戦地帯でさえ、必ず危険な場所というわけではない。戦争が報道の大半を見て想像するほどは広範囲であることはめったにないからである。

(ウ)Even in peacetime Afghanistan had been open to outsiders for only a brief interval, a forgotten period from the 1960s until the 1970s.

押さえるべきポイント:
 only a brief intervalとそのあとの a forgotten period from the 1960s until the 1970sの部分が同格となっていること。

和訳例1:
平和なときでさえ、アフガニスタンはほんのわずかな期間である、1960年代から1970年代までの、今では忘れられている期間にしか開かれていなかった。

和訳例2:
平時でも、アフガニスタンはほんのわずかな戦争の合間にしか、外部の者に開かれていなかった。それは1960年代から1970年代までの、今では忘れられている期間だった。

  
  

熟語チェックテスト

授業で使った熟語教材のWebテストを作りました。
熟語チェックテスト
基本的な熟語ばかりのつもりでしたが、結構知らない人が多いようです。8割ぐらいは正解してほしいですね。
(金氏慎吾)

  
  

What you like and what you don’t

  People say you should do what you love. However, while seeking what you love, you may sometimes have to do some things you don’t like. Maybe the most important thing to do is learn to like what you don’t and enjoy it.

  
  

受験勉強は暗記?

 最近、生徒と話していて、「英語の勉強は暗記ですよね。数学だって、暗記だし。」というような言葉を聞きました。生徒の「暗記」という言葉に私はちょっと引っかかってしまいました。数学は暗記なんでしょうか。確かに、ある数学の問題に対する典型的な解法を覚えていくことが受験勉強で大事なのはわかります。小学生の時に覚えた九九などは暗記数学の典型でしょう。しかし、仮に、九九のサンシ・ジュウニ(3×4=12)を忘れてしまったら、どうするでしょうか。答えを出すのに、(0に)3を4回足し算するでしょう。それができるのは掛け算の意味が分かっているからでしょう。数学の問題のパターンを見て、解法を思いつくことができるのも、問題の意味が分かっているからでしょう。意味が分からず覚えるのが「暗記」です。そう考えると数学の勉強が「暗記」だとは思えません。同じことが英語の勉強にも言えるでしょう。ある文章の意味がなぜそうなるのかがわからないまま、単に「意味」だけ暗記している生徒が時々います。特に定期考査のリーディングの勉強の時に、そのようなことをしているようです。このような勉強の癖がついたままだと、本当の英語の読解力が付かないでしょう。なぜ、そうなるのかを考える勉強が抜けていると、数学だろうが、英語だろうか、本当の実力はつきません。言葉について考えるということは普段無意識で処理していることを意識の上で可視化して考えるということを意味します。それが「文法」の勉強です。もちろん、英語の勉強をさらに進めていくと、その可視化したものを「無意識」のうちに素早く処理できるようにならなければなりません。難しいことに、まだ基本的なことを完全に身につけてない段階で、無意識に素早く処理しようと、「意味」を丸「暗記」していると、理解力がつかないままになってしまいます。
 以前、東大の入試問題にチェスの天才の話が載っていたことがあります。あるチェスの天才はチェスを対戦しているコマが載っている盤を数秒見せられただけで、そのあと、その対戦のコマの配置を別な盤上でそっくりそのまま再現できたそうです。ところが、全くデタラメに並べたチェスのコマを見せられても、普通の人と同じく、全く再現できなかったといいます。チェスの対戦の盤の状態をその天才が再現することができたのは、チェスの対戦「全体」から見た個々のコマの配置のそれぞれの「意味」を理解できたからでしょう。どんな科目の場合であっても、「意味」の理解抜きに勉強すると徒労になる可能性があります。気を付けましょう。    (英語科:金氏慎吾)


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