受験生特集Z-UP 2022 GUIDE06と言われています。しかし、変化・難化に対応するためには、新学習指導要領が学生らに求めている英語力を正しく知る必要があります。難解な英文を読んだり、市販の単語帳を丸暗記するだけでは、求められる英語力を身に付けることは難しいと思われます。ることであると考えられます。「コミュニケーション(意思疎通)」ですから、その根底には情報・意見の単なる「受け取り」だけでなく、「発信」も含まれます。新学習指導要領では、これらのことを「主体的・対話的な深い学び」と定義しています。「使える英語」とは別の能力(論理的思考、批判的思考など)を問うものであり、難関大学入試においても、共通テストで問われる「使える英語」をさらに「高度な内容」に発展させた「コミュニケーション」能力を問う方向へ変わっていくと考えています。その意味でも、これからは英検などの民間試験を大いに活用することで、受験生は英語コミュニケーションのさまざまな機会に触れていくべきだと考えます。入試に民間試験が活用できる大学であれば、英語の負担を軽くすることができ、そのほかの教科に時間をかけることができます。これからの受験生は戦略的に大学入試に臨んでほしいものです。これからの大学入試で問われる英語力本格的な変化のはじまり 2021年度より中学校で始まった新学習指導要領は、「表現をより豊かに、より適切にする」ことを目的に、かつての高校学習事項(現在完了進行形・使役動詞・仮定法など)が前倒しされました。このような変化の結果、大学入試の英語が変化し、さらに難化する新学習指導要領が求める英語力新学習指導要領が目指す英語教育の理想は、単なる英語4技能の習得に留まらず、これら4技能を結び付けた統合的な言語活動を通して、情報や考えなどを的確に理解したり、適切に表現したり、伝え合ったりする「コミュニケーションを図る資質・能力」を育成す大学入試で問われる英語力を予想いわゆるボリュームゾーンの受験生に対しては、実社会に即した「使える英語」が中心となっていくでしょう。SNSで簡単に国内外を問わずコミュニケーションが取れるようになり、文章を訳す力といっても、自動翻訳で十分に対応できる時代です。今はむしろリアルタイムでコミュニケーション(意思疎通)できることが大事になっているのです。今後の共通テストでも、「リアルタイム」の「コミュニケーション」の能力を問う方向に進んでいくと予想します。一方、難関大学では今までと同じように長文の読み書きを含めた従来型の英語入試が個別試験(二次試験)として残っていくでしょう。ただそれは、あくまで英語
元のページ ../index.html#7